深夜の街角で
栗元慶太は金属加工の工場で働いている。
高校を卒業して東京に出てきてからはや3年。
昔から内気でコミュニケーションが苦手だったから、都会でも孤独を抱えていた。
寂しい時に思い出すのは、2つ年上の幼馴染み・松井清香のこと。
すらりとした体型で背も高い清香は、脚が長すぎて普通のスカートでもミニになるらしく、制服も膝が完全に出ていた。
大きな瞳に鼻筋も真っ直ぐで、地味目のショートカットでも目立つほどの美形だった。
中学時代、勝ち気な彼女はいじめられていた慶太をよく助けてくれた。
小さいの頃に結婚しようと約束したこともあり、慶太はほのかな恋心を抱いていた。
しかし、慶太が中学3年の時に彼女は芸能事務所にスカウトされ、故郷を離れてしまう。
見送りに行った時、キスをしたのが最後の別れだった。
ある日、慶太は夜の繁華街で清香と再会する。
彼女は芸能界の夢が破れ、キャバクラ嬢になっていた。
2人は寂しさを埋め合うように求め合って……。
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