空梅雨
ここは北関東の篠宮藩、城はなく陣屋敷を構える一万石の小藩である。
(弱ったなあ……、どうしたものか)十八歳になる大場伊十郎は頭を抱えていた。
兄のように慕う主君の武智に、奇妙なお願いごとをされたからだ。
「嫁のアソコが濡れないのだ。
一度そちが診てやってくれないか?」だが、頼まれた伊十郎の方は未だ童貞。
性の知識は春本で得たものしかなかった。
世話になった武智のため、嫁・佳緒の身体を丁寧に愛撫する伊十郎。
しかし悩み通り、彼女の股間は一向に濡れてくる気配がない。
困った伊十郎は、試しに肛門を舐めてみたところ……。
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