54歳の康文は、法事のために故郷へ戻った際、30歳前後の笑美子という女に声をかけられた。<br />子供っぽい愛くるしさと豊満な乳房を持った笑美子は、近くの『ちょんの間』で働く風俗嬢だった。<br />独り者の康文は他にこれといった用事はなく、今夜一晩、彼女と付き合うことにした。<br />濃厚なセックスが終わり、ちょっとした笑美子の仕草を見ていた康文は、ある一人の女性を思い出していた。<br />その名は津由子――。<br />康文が高校生だった頃、初めて男にしてくれた相手であり……。<br />