空ろの箱と零のマリア
「さあ、最後の対決だ。
星野一輝くん」 ‘O’は手を広げる。
一輝をはっきりと見据え、その美しくも醜悪な顔を歪める。
「出来損ないの世界で幸せに過ごすといい」 星野一輝の無謀で孤独な闘いは続く。
‘ゼロのマリア’を取り戻すために。
‘O’が創り上げたこの世界は、あの時の‘箱’と同じだ。
3月2日という中途半端な時期に来た転校生から始まった‘繰り返し’を司る箱。
――マリア。
僕は、箱に囚われた君を必ず取り戻す。
そして、結末がやってくる……。
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