アストゼルレン大要塞――それは皇国軍とエルフ軍とが対峙する最前線。<br />待ち望んでいたはずの戦場はしかし、剣戟の音に策謀の囁きが潜む不穏な場所でもあった。<br />イミナとエリス、ミリフィカたちは人間側の権謀術数に踊らされ、望まぬ形での初陣を果たすことになる。<br /> 一方、エルフ軍の駐屯地――ミ・レア大平原の奥に広がる『エルフの森』で前線の指揮を執る青年は、かつての親友と妹が戦場に降り立ったことを未だ知らずにいた。<br /> そして、血と縁が牙を剥き……。<br />