地球に巨大な隕石が落ちてくる――。<br /> 救いのないニュースで、人間たちはパニックに陥った。<br />街が狂気の渦に飲み込まれる中、僕はひとまず会社へ出勤してみる。<br />しかし、そこで待ち受けていたのは、閑散としたオフィスと、血まみれの死体だった……。<br /> 明日をも知れぬ恐怖で次第に歪んでいく日常を潜りぬけ、僕は逃げる。<br />途中で出会った、殺人犯の老人や、ひきこもりの無口な少女とともに、僕は逃げる。<br /> 空に光る隕石から。<br /> そして避けられない運命から。<br />