拝啓、舞原和颯様。<br />風の便りであなたのことを聞きました。<br />8年前に別れた恋人に一目会いたい。<br />夢に破れ、長く陰鬱な後悔の時を経て30歳になった彼女は、節目の年に開催された同窓会に出席する。<br />かつての恋人との再会は叶わなかったものの、友人に促され、彼女は自らの想いを手紙に託すことにするのだが……。<br />きっと、誰にだって忘れられない恋がある。<br />往復書簡で綴られる『風』の恋愛ミステリー。<br />