真田恋記
両親に先立たれ、親戚をたらいまわしにされていた少女・奈津。
彼女は、ある書物を手に長野県は上田市を目指していた。
その書物の一文にはこうあった。
《真田左衛門佐信繁 卒》――。
道中目撃した「鹿の角」を持つ謎の人物に導かれ、古井戸に誘われた奈津は、気が付くと合戦場のただ中に放り出されていた。
彼女を救ったのは、赤き甲冑を身にまとった若武者。
彼こそが若き日の、未だ天下に名を轟かせる前の真田幸村その人だった。
時を超えた――。
そのことを実感する間もなく、奈津は動乱を極めた戦国時代の波に翻弄されていくが……。
更新中です。しばらくお待ちください。