『目指せ、不労所得!』 祖父からアパートを一棟もらえることなった女性・朱里。<br />しかし、芸大前にあるそのアパートは、卒業しても花開かず、くすぶり続ける芸術家崩れどもの巣窟だった。<br />引きこもりの写真家、親の脛かじりのオペラ歌手、借金まみれの陶芸家――。<br />孤独死した父親が売れない画家であり、芸術家によい印象がない朱里は、リフォームのためにも彼らの追い出しを決意する。<br />が――。<br />朱里は気付いていく。<br />彼らの中に、決して揺らがぬ‘魂’があることを。<br />