夜空は見上げる君に優しく
渋谷の夜を照らすアドバルーン。
気球から下がる布には、夜の街を楽しむ人達のメッセージがつぎつぎと流れていく。
そんなメッセージの中に、「夜が怖い人もいるんです」という悲壮な呟きを見つけた、気球の管理人、横森佑。
夜のにぎわいを守るため、呟きの主と待ち合わせると、やってきたのは一人の少女。
それが、言葉を発せず、今にも消えてしまいそうな女子高生、咲良との出会いだった。
夜の屋上に居場所を見つけた青年と、夜に脅える少女が、二つの月の下で出会う、儚い恋愛物語。
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