「諦められませんよ、繭さんを」繭墨あざかは異界に沈んだだけだ。<br />だが、早く迎えに行かなければ、彼女は本当に死んでしまうだろう。<br />再び異界にゆく手段を探す僕の前に、繭墨分家の長・定下が現れた。<br />あざかを紅い女に捧げたままにしたい彼に’あさとと共に繭墨家の新たな呪いを解く’ことを協力の代償として求められた。<br />そして再び訪れた繭墨本家で僕は決定的な間違いを犯してしまい――。<br />残酷で切なく、醜悪に美しいミステリアス・ファンタジー完結。<br />