はるか昔、勇者には三人の仲間がいた。<br />そして、今このときも。<br />勇者は何のために戦うのか。<br />世界の平和のため、愛すべき仲間のため、それとも自分のため? 腐臭が漂えば、少女は立ち上がり剣を取る。<br />何度でも這い上がり、いつまでも闘い続ける。<br />血は枯れ、肉が削ぎ落ち、身体が朽ち果てたとしても――それが、勇者の使命。<br />仲間の未来を繋ぐため、己の使命を果たすため、勇者は魔物との最後の戦いに臨む。<br />「私が私であるために」。<br />