ハルオと立人と私。<br />恋人でもなく家族でもない三人が始めた共同生活。<br />この生活の唯一の禁止事項は「同居人同士の不純異性行為」――本当の家族が壊れてしまった私にとって、ここでの生活は奇妙に温かくて幸せなものだった。<br />いつまでも、この居心地いい空間に浸っていたかったのに……。<br />表題作「幸福な遊戯」(「海燕」新人文学賞受賞作)の他、「無愁天使」「銭湯」の2編を収録。<br />今もっとも注目を集める作家、角田光代の原点がここにある。<br />記念碑的デビュー作!