女性を暴行し自殺に追いやり、故郷南紀を飛び出した中西明は、両親の遺骨を抱いて十年ぶりに帰郷した。<br />中西を迎えたのは、墓石や駅の伝言板に書かれた不気味な脅迫文と知人の怪死であった。<br />そして、現地で逢う予定の婚約者も寝台特急「紀伊」から忽然と姿を消した。<br />中西の帰郷が動かす黒い影…。<br />十津川の指示のもと亀井が暴く意外な真相とは。<br />