夢の底から来た男
男はひんぱんにうなされていた――彼のみる夢の中には恐ろしい顔をした男が現れ、彼の前に仁王立ちになるのだった。
その男の両手は、たった今まで人間の内臓をかきわけていたかのように血にまみれている。
そして今、その血まみれの手の男が現実の中に出没しはじめた。
「俺は気が狂ったのか……?」広告代理店に勤め、家庭を愛する平凡なサラリーマンを襲った悪夢の正体は何か? 直木賞受賞作家が描く、戦慄と恐怖のスリラー・サスペンス。
表題作ほか「血霊」「自恋魔」など4編収録。
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