真面目が取り柄のオトーサンが、十年間も浮気をしていたなんて――。<br />気がむいた時に付き合う気楽な恋人がいる私に縁談が持ちあがり――。<br />中年女のなで肩を水蜜桃のようだと愛しむ老人は――。<br />移りゆく季節の中で、ほどらい（ちょうどよい加減）の恋を育む男と女。<br />彼らの身上にふりつもる小さな喜び、悲しみをユーモラスにしっとりと描き切った、珠玉小説集。<br />
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