「あのね、彼……死んだの、車にはねられて」遺書ともいえる言葉を残し、マリは恋人武夫のあとを追い自殺した。<br />可哀相なマリ……。<br />そういえばマリは、彼のいない人生なんて生きる価値がないって、いつも言ってたっけ……。<br />だが、死んだ筈の武夫は生きていた。<br />そして、天国へ行ったマリが一人では寂しいと招きよせるように、武夫のまわりで次々と起こる謎の殺人事件! 表題作「さびしがり屋の死体」ほか、実力派赤川次郎が、趣向をこらしたミステリー四編を収録。<br />