札師
「勝負!」合力の声で、賭場に緊張がみなぎった。
博徒の荒木松男は‘バクダンの松’の異名を持つ。
大博奕をはり、胴師を頓死させるほどの勝負度胸のよさに由来していた。
そのバク松が、ある日、神戸六甲で開張された祝儀博奕に招かれた。
勝負の息抜きに、顔見知りの女親分、西宮の龍子と外へ出た時のことだ。
「タマ取らしてもらうでぇ」の声と共に、ドスをかまえた男が、龍子に襲いかかってきたのだ。
バク松は我が身を楯に、その間に、割って入ったが……。
博奕と仁義の世界に生き、闘う男達を活写するヤクザ賭博小説の傑作。
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