砂漠に不時着した主人公と、彼方の惑星から来た「ちび王子」の物語。<br />人の心をとらえて離さないこの名作は、子供に向けたお伽のように語られてきた。<br />けれど本来サン・テグジュペリの語り口は淡々と、潔い。<br />原文の心を伝えるべく、新たに訳された王子の言葉は、孤独に育った少年そのもの。<br />ちょっと生意気で、それゆえに際立つ純真さが強く深く胸を打つ――。<br />「大切なことって目にはみえない」。<br />感動を、言葉通り、新たにする。<br />