ただ去るが如く
5年前、組の幹部を殺害して大阪を後にした橋爪優作は、北陸の海辺の町で所帯を持ち、一見かたぎのような生活を送っていた。
だが、その裏では元タンカー乗りの老人と手を組み、「表沙汰にできない金」を強奪するという裏仕事に手を染めていた。
冬のある日、京都のお茶屋で闇献金を奪取した優作は、旧知の女実業家に現場を押さえられ、ありがたくない仕事を押しつけられる。
ある業者から広域暴力団、共和会に渡る3億円の横取りだ。
やむなく女の言い分を受け入れた優作は、因縁の男たちと対峙することになるが……。
傑作ロマン・ノワール。
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