柿崎仁、45歳。<br />‘未練はあるが、悔いはない’こう言い遺して逝った彼は、限られた時間に生命の灯を燃やした。<br />化学コンビナートの電算機による完全制御の技術開発に画期的な業績をのこし、家庭に、会社に、そして技術を通し中国大慶にと交流の輪をひろげ、今なお人々の胸に忘れ難い思い出をのこし続けている。<br />経済小説の気鋭高杉良が、感動と愛惜をもって、その鮮烈な生きざまを綴る。<br />仕事とは、家庭とはの男の原点を問う傑作ビジネスロマン。<br />