胡桃沢英介は、社長の国本外計彦の首を絞めた。<br />彼こそが、恋人の詩子を奪い、その後、結婚した妻子を死に追いやった憎き敵なのだ。<br />胡桃沢は、国本を殺害し、詩子とともに、国東半島に逃亡した。<br />しかし、それから数日がたっても新聞やテレビで、「国本殺し」の報道は全くなかった……。<br />果たして死体はどこに消えたのか? 絡まる男と女の愛と欲望を描く、長篇推理小説の傑作。<br />