「私はただ、ずっと彼のそばにはりついていたいのだ」――OLのテルコはマモちゃんに出会って恋に落ちた。<br />彼から電話があれば仕事中でも携帯で長話、食事に誘われればさっさと退社。<br />すべてがマモちゃん最優先で、会社もクビになる寸前。<br />だが、彼はテルコのことが好きじゃないのだ。<br />テルコの片思いは更にエスカレートしていき……。<br />直木賞作家が濃密な筆致で綴る、〈全力疾走〉片思い小説!