ある土曜の朝、アル中のバーテン・島村は、新宿の公園で一日の最初のウイスキーを口にしていた。<br />その時、公園に爆音が響き渡り、爆弾テロ事件が発生。<br />死傷者五十人以上。<br />島村は現場から逃げ出すが、指紋の付いたウイスキー瓶を残してしまう。<br />テロの犠牲者の中には、二十二年も音信不通の大学時代の友人が含まれていた。<br />島村は容疑者として追われながらも、事件の真相に迫ろうとする――。<br />小説史上に燦然と輝く、唯一の乱歩賞&直木賞ダブル受賞作!