ニッポンの狩猟期
春日部の孤児シェルターを脱走したカズは、国道を歩き続けた。
逃げ出す際、教官をナイフで刺した感触は今も手に残っていた。
カズは九歳。
生後まもなくトイレに捨てられたため両親のことは何も知らない。
帰る家も故郷もない。
カズが目指すのは、貧困と暴力とセックスにまみれた混沌の街・新宿だ。
だが、そこでは腐敗した警察や自警団、新宿浄化団がのさばり、街路に溢れたストリート・チルドレンが毎日のように無造作に殺されていた。
果たしてカズは生き延びることができるのか。
世界の現実を見据える衝撃の近未来小説。
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