大倉治郎、48歳。<br />かつては国際商社マンとして活躍した。<br />今は第一線を退いて欧亜商事札幌支店苫小牧出張所の所長をしていた――が、元CIA要員、クロフォードからの電話でたちまち過去へと引き戻されてしまう。<br />北方領土の近く、真琴内という小さな漁港で不穏な動きがあるという。<br />謀略阻止の依頼だった。<br />昔の仲間‘ジャン’も駆け付けた。<br />過去の罪を背負ったまま生きていた大倉は、自分の死に場所を求めるようにして真琴内へと向かう。<br />