円を掘りに来る街。<br />それがイェンタウンだ。<br />日本人はこの呼び名を嫌い、自分たちの街をそう呼ぶ移民たちを逆にイェンタウンと呼んだ。<br />ヒョウとリンとフニクラは墓荒らしで小金を稼ぎ、グリコは売春で生計を立て、身寄りのないアゲハを引き取った。<br />ある日、客のひとりがアゲハを襲い、隣人のアーロウが客を殺してしまう。<br />すると腹の中からテープが飛び出し、代議士のウラ帳簿が見つかる。<br />飽和状態のイェンタウンで、欲望と希望が渦巻いていった。<br />