ダブル・スチール
本多陽一郎、四十六歳。
かつてプロ野球の名投手と謳われながら、賭博事件に巻き込まれ、八百長投手の汚名をきせられ球界を追われた男。
妻の借金絡みの不祥事も公となって、逃れる様に日本を去って十八年。
今ではパリのオペラ通りに日本料理店を構え、地味な生活を営む。
そんなとある日、本多は一人の少年と出逢う。
ミッシェル寺井。
アマ野球チームの剛腕投手。
本多は寺井をプロ投手として育てあげ、やがて日本へと導いてゆく。
汚辱と栄光の過去は時を越えて、東京の空に弾けた――。
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