上司とのいさかいがもとで銀行を辞め、妻とも別居中の勇二。<br />タクシー運転手をしながらクラブチームでフットボールを続ける勇二の生活は、何もかもが煮えきらず中途半端だ。<br />何かを変えたい――。<br />勇二は一線を退き、米軍基地で働く伝説的プレイヤー・マクリーンを訪れ、対戦を申し出る。<br />人生の中盤にさしかかった男の葛藤と、過去の夢へ再び挑戦する様を描く、山際淳司、最後の長編スポーツ小説。<br />