「行人」「こゝろ」とつづく後期三部作の序曲。<br />このあたりからの作品は漱石自身の問題に密着してくる。<br />人間ゆえのエゴイズムの悲劇は、自意識をもてあます須永と千代子に……。<br />1912年の作品。<br />