年商四千億円を誇る業界トップの安田製薬。<br />会長の安田真一郎は、創業二百年を機に、副社長である息子・徹雄を社長に就任させようとしていた。<br />しかし、その徹雄が急死してしまう。<br />あまりの突然の死に疑問を抱き、真相をつきとめようとする真一郎、しかしその前に突きつけられたのは、名門を揺るがす遠い過去のスキャンダルだった――。<br />表題作をはじめ、十編の傑作短編を収録。<br />