神尾はるかはM大学の新入生。<br />入学式で、幼なじみの浩子によく似た学生とすれ違い、思わず「浩子?」と声をかけてしまった。<br />しかし、その学生が浩子であるはずはない。<br />浩子は十数年前に故郷の村で行方不明になったままなのだ。<br />その後、村にはダムが建設されることになり、浩子の失踪とともに村全体が湖の底に沈んでしまったのだ――。<br />十数年の時を経て、失われた村の秘密がはるかの前に姿を現しはじめる。<br />哀切なサスペンス・ミステリー。<br />