「それから」「門」へと続く三部作の序曲ともいうべき作品。<br />いわゆる「無意識の偽善」という問題をめぐり愛そうとして愛を得ず、愛されようとして愛を得ない複雑な愛の心理を描く。<br />三四郎を中心に展開される当時の東京大学学生生活の描写は、風俗史的にも貴重な資料を提供するだろう。<br />明治41年作。<br />(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved