ある雨の夜、二人のやくざ者を殴り倒したときが、おれの暴力衝動の最初の爆発だった。<br />自分の肉体を凶器として戦う瞬間の、狂おしいまでの快楽。<br />やがておれは、世話になった内藤の愛人・淳子と関係を結ぶ。<br />極上の肉体を持つ、銀座の女だ。<br />淳子に溺れたおれは、内藤に現場を押さえられ、償いに殺しを命じられた。<br />そのとき、あの快楽が再びおれの体を駆け抜けた。<br />暴力とセックスのめくるめく陶酔に浸る青春を、鮮烈な筆致で描く衝撃の官能バイオレンス!