修羅維新牢
「待て、ぬしァ旗本か」そのひと言で沼田万八は3人の官軍に呼びとめられた。
「ちょっと、来う。
汝の首斬る用じゃ!」筒袖羽織に長い毛をなびかせたかつら。
そんな異形で江戸を闊歩する官軍が7人、たてつづけに殺された。
江戸市民は喜んだが、東海道先鋒隊長の中村半次郎は激怒した。
‘薩摩兵1人が暗殺されたら旗本10人を斬る’と。
その布告に基く犠牲者第一号が沼田万八であった――幕末の激動期、奇しき運命にもてあそばれた10人の侍の人生を、哀切、劇的な展開のうちに描く。
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