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硫黄島

終戦から六年後のある日の夕方、ひとりの男が新聞社に勤める私のところに訪ねてきた。
投降前に硫黄島の岩穴にうずめてきた日記を米軍当局の許可を得て掘り出せることになった。
そのことを記事にしてほしいという。
私はいくつか疑念を抱きながらも記事にした。
ところが、後日、彼は硫黄島に渡り、現地で自殺してしまう。
男を死に向かわせたものは何だったのか。
私は男の足跡を辿りはじめる。
昭和文学史に名を残す不朽の戦争文学。




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