あかん男
奥ゆかしくてやさしい、デリカシイがあっていじらしくもある。
もののあわれを解し、思いやりがあり、そのうえ、夫をいたわる心づかいもあわせ持っているニッポンの女を求めてさすらう禿げの中年男の淡い希望と嘆きを描いた表題作「あかん男」。
ほかに、田辺文学の心髄を示す好短篇「プレハブ・パーティ」「ことづて」「へらへら」「さびしがりや」「狸と霊感」「かげろうの女」6篇を収録。
人生の悲喜劇をたくみなユーモアにつつんで語り、ほろりと涙を流させる、かと思えば、クスクス笑いを誘わずにおかない傑作集。
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