「オレのこと、知ってるか?」生まれ育った富山から岸和田にやってきてまだ半年たったばかりの江美の前に、俊夫は突然あらわれた。<br />「そうか。<br />ほたら‘えんちゃん’やな」子供用の自転車にまたがり、そう言いながら赤くなる。<br />パンツ一丁に下駄だけの俊夫は、まるで赤鬼のようだった……。<br />愛と情けをハカリにかけりゃ情けが重たい岸和田の恋! 江美と俊夫の、愉快、痛快、怒濤の大純愛物語!!