金曜日にきみは行かない
天才ロックシンガー白石ありすの記事を依頼された音楽ライターの〈きみ〉。
だが、インタビューは散々だった。
ありすが全く口を開こうとしなかったからだ。
それでも〈きみ〉は十個の質問に対する、ありすの十通りの沈黙を書き分け、編集部にファックスする。
そこに、ありすから「助けて」と電話が入る。
東京湾岸のスタジオを抜け出し、紅葉の足尾へ、新宿歌舞伎町の街路へ、ふたりの逃避行が始まる。
境界線を失踪する、ありすと有子。
時間の迷路を旅する、きみとぼく。
〈分身〉をめぐるネバーエンディング・ストーリー。
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