短小浦島
浦島太郎のお伽話は、誰でも知っているに違いない。
でも、ここに出てくる太郎はひと味もふた味も違います。
たくましい海女たちにいじめられ、浦島太郎は極度のおんな恐怖症にかかっている。
それもそのはず。
太郎の悩みはかなり深刻。
理由は、ひとなみはずれた「あれ」の短さ小ささお粗末さのせい。
医者にたのめば銭がかかるし、もういっそ、死んでしまいたい……。
そんなある夜、声がしてふと目覚めると、股ぐらに巨大な「倅」がそそりたち、昼間助けられた亀からのお礼だと言う。
さあ、巨大な息子の持ち主になった太郎が向かった先は――?! 奇想奇抜、ユニークな視点と鋭い風刺で描く、小松左京の芸道小説集! 書き下ろし解説つき。
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