大手証券会社を飛び出し、投資顧問会社、実態は新興の仕手グループを主宰している八島に、立花倉庫の総務部長から、保有する自社株を譲ってほしいとの要請があった。<br />同時に正体不明の男からも同様の申し入れがある。<br />その裏には立花倉庫をめぐる激しい会社乗っ取りの策謀が。<br />八島はその渦に、いやおうなく巻きこまれながらも、投資家としての本能をむき出し、地獄と背中合わせの仕手戦の悦楽に身を侵していく……。<br />