1960年代の新宿――。<br />吃音と赤面対人恐怖症に悩む‘バリカン’こと建二と、少年院に入り早すぎた人生の挫折を味わった新次は、それぞれの思いを胸に、裏通りのさびれたボクシング・ジムで運命の出会いを果たす。<br />もがきながらもボクサーとしての道を進んでいく2人と、彼らを取り巻くわけありな人々の人間模様。<br />寺山修司唯一の、珠玉の長編小説。<br />