ロジェは、少年時代から色事に興味津々であった。<br />彼はきれいな女中たちに目をつけると、有無をいわさず必要な相手を手に入れる。<br />色事のためなら、どんなことでもやってのける彼は、彼の美しい姉とも、叔母とも、また妊娠中の女とも寝ることをいとわない。<br />前衛詩人アポリネールが‘一万一千本の鞭’に続いて、真の快楽と比類なき才能をこめて書きあげた、こよなき快楽指南書である。<br />