‘――恋はいつから始まるのか――僕はいつもそのことを考えてしまう。<br />’南十字星の下、出逢った一人の未亡人(おんな)。<br />六本木のディスコで知り合った自由奔放なもう一人のおんな。<br />光と影、陽と陰――対照的なおんなたちの間で揺れ動くおとこ。<br />花火のように終っていく夏。<br />その中で、静かに密やかに燃えていくおとことおんな。<br />切ない心の機微を描いた、おとなの恋の物語。<br />