警視庁公安部の刑事だった奥野侑也は、殺人事件で妻を亡くし退職を決めた。<br />孤独に暮らしていた侑也に、かつての上司を通じて潜入捜査の依頼が入る。<br />北の果てに建つモウテルの管理人を務め、見知らぬ人物と暮らしながら疑似家族を演じろという。<br />侑也が現地に赴くと、そこにいたのは若い男女と傷ついた一匹の番犬だった。<br />やがて闇に隠れた謎の組織の存在と警察当局の狙いが明らかになり、侑也は眠っていた牙を再び甦らせる――。<br />