銀座の女子大生ホステスの杉村加代は、中堅製薬会社の社長秘書に転身した。<br />だが、それは表向きで実は女を武器にした‘特殊接待’が本業であった。<br />ところがある日、ワンマン社長の竹越と秘書課長の中条の不審な行動に気づく……。<br />人間関係の深層を抉る表題作をはじめ、キャッシュカードで、全財産を引き出された男が少女誘拐を計画する「神の怒色」。<br />嫁と姑の憎悪を描いた「鬼子母の末裔」など森村傑作短編5編を収録。<br />