飛行計画変更せず
東邦新聞航空部にカメラマンの矢崎が来て以来、田村たちパイロット仲間の周囲は、不穏な空気に包まれた。
敵機撮影中に中国大陸で落命した父をもつ矢崎は、シャッターチャンスのためならパイロットを危険な飛行へと駆り立てる男だ。
ある日、岩手県の海岸でアメリカ籍の貨物船が座礁した。
過酷な条件のもと、矢崎を乗せた田村のパイパー機は目標へ向かったが……。
空を舞台に生きる男たちの人間像を、圧倒的な飛行シーンの中に描いた表題作「飛行計画変更せず」など、後年の城山文学を彷彿させる最初期の作品全8編を収める。
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