平安時代末期、末法の世。<br />貴族たちの権力抗争は、皇位継承をめぐる骨肉の対立と結びつき、頂点に達した。<br />鳥羽院の崩御を機に噴きあがった戦乱は、容赦なく帝をも巻き込む。<br />崇徳院の悲劇、失墜する摂関家、寵臣たちの暗躍、そして美貌の后妃の思惑…。<br />混迷を深める政情は、新たな権力者の登場を予感させる。<br />朝廷が、帝が、権力を失っていく中で、自らの存在意識を賭けて理想を追い求めた後白河帝、激動の半生を描く歴史巨編。<br />