黒いリボン
ある日知人のリサイタルの切符を売り歩いていた音楽大2年の仁木悦子は、かつて先輩の家で何度か会ったことのある有田絵美子に呼び止められた。
今は国近という姓に変っている彼女は、悦子が事情を話すと切符を買ってくれた上、家族にも奨めてみるという。
彼女の好意に甘え、悦子は田園調布の国近家まで同行することにした。
絵美子には二歳半になる直彦という神経質な男の子と、マユミという女の赤ちゃんがいた。
だが絵美子の夫・昌行は、なぜか直彦にだけ極端に冷淡だった。
そしてこの日も一悶着あった直後、直彦が何者かに誘拐されてしまった……。
仁木雄太郎、悦子の兄妹名探偵の活躍を描いた傑作長編推理。
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