零からの栄光
〈グラマン・ヘルキャット〉に太刀打ちできる戦闘機がほしい! 緒戦以来、「零(ゼロ)戦」が日本の戦闘機の花形であったが、敵にヘルキャットが出現すると形勢逆転、「零戦」は餌食にされるばかりだった。
だが、おそまきながら、この日本戦闘機部隊の悲願にようやく新型機の「紫電改」が応えようとしていた。
「川西航空機」は、戦闘機メーカーとしては通りが悪い田舎会社であった。
社長の川西竜三も、さしたる飛行機好きでもなかった。
それがなぜ、当時としては、最高性能の戦闘機がつくれたのだろうか。
軍部のいわれのない圧力をはねのけ、血の滲みでるような苦闘と熱意で新型機をつくりだした‘飛行機にとり憑かれた男たち’の不屈のドラマ!
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